2013年7月3日水曜日

昭和のきもの小紋をもう一度

こんにちは!
南信州飯田市で、きもの小紋染めの工房を営んでいる
創作染工房【久】です。

今、【久】では、今年の秋に行われる展示会に展示する
オリジナル小紋の制作のために、【久】で保存していた、
昭和30年代の古くなってしまった伊勢型紙を復元して
現代に甦らせる作業をしています。

小紋柄の型紙は和紙で作られ、柿渋が何層にも塗られて出来上がったもので
丈夫に作られていますが、何回も糊置きと水洗いを重ねて行うために
だんだんに劣化して、ところどころに亀裂が入っているものや
型紙自体が、破れてしまったものがたくさんあります。

しかし、このころの小紋柄の型紙をもう一度手で彫ることは、手彫り職人が、
今はなかなかいないため実現しません。
そのため、シルクスクリーンにしてきもの小紋を染め上げていきます。





写真はその当時にサンプルとして染めたものです。
下の写真は少し拡大したものです。
意外にモダンな小紋柄と色合いに驚かされます!

南信州の草花が、モデルになっているのではと思います。

日本の淡い色は自然の草木の色に重なって、きものの文化に大きく影響していることを
とても感じています。

古いものを大切にして、新しいデザインと色でオリジナル小紋をきものに染め上げることが
私たち【久】の使命です。

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