2014年8月11日月曜日

NHK長野放送局「イブニング信州」のコーナーで【久】の信州型染め小紋が紹介されます。

こんばんは!
南信州飯田市で日本のよき文化・伊勢型小紋染の魅力を伝える 
創作染工房【久】の中島です。

NHK長野放送局「イブニング信州」のコーナーで【久】の信州型染めを紹介していただけることになり、8月8日(金)の9:00~取材を受けました。
染に使われている型紙の紹介や、小紋の反物が染め上るまでの作業、そして完成品の撮影と一日かけて行われました。

まだ、放送日は未定ですが、9月前半頃とのこと
後日、お知らせいたします。







2014年7月7日月曜日

日本人が追及した究極の精神、それが茶道

南信州飯田市で日本のよき文化・伊勢型小紋染の魅力を伝える 
創作染工房【久】の中島です。

お稽古に通い始めて2年、

お茶の世界をもっと学ぼうと

「日本人が追及した究極の精神」

と語った岡倉天心の「茶の本」

を繰り返し読んでいます。


その中に茶道とは、日常生活の出来事で

むさ苦しさを感じても・・・

「それでも真に美しいものを崇拝しょう」


とする精神を基盤に生まれたもの、

日本文化を研究する者は、誰しも茶道の存在を無視する


事はできない。と語られています。

茶道は哲学と宗教を一体化させ、私たちが人間と自然について

考察するあらゆる観点を表現しています。



茶の哲学は、「清潔さをうながす」という点で衛生学

「豪華絢爛なものより、質素なものに心の慰めを求める」

という点で経済学

「宇宙の均等に対する私たちの感覚を定める」

という点で精神的な幾何学



私たちの住居や習慣、服装や食事。

陶磁器に、漆器に

絵画。

そしてまさに文学までも、すべてが茶道の影響を受けています。

日本文化を研究する者は、誰しも茶道の存在を

無視することはできないでしょう。



「茶の本」を何度も読見返して感じたことは

茶道に対する考えを改めて見つめなおす機会を与えてもらい、

お茶のお稽古に向かう気持ちが変化したこと。

「茶の本」が、日本文化を学ぶ方向性を示してくれたことに感謝いたします。

これからの私の人生に対するビジョンが

明確になったように感じています。









2014年4月29日火曜日

お蚕様と学んだ小学校生活

こんにちは!

日本の伝統文化

きもの小紋染めを営んでいる創作染工房【久】です!


ここ飯田市を中心とする伊那谷の歴史をふりかえる時、養蚕と蚕糸業は
忘れることができない産業です。


全国でも有数の生産地となり、その富は伊那谷をうるおし、
政治・経済・文化などあらゆる方面に影響を与えていました。

伊那谷の人々にとって、この産業は暮らしそのものであったともいえるほどです。


現在、ここ飯田下伊那地域には、50件ほどあったきもの捺染業は現在は2件となりました。



私が幼い時、学校の通学路には桑畑が広がり、おやつ代わりに桑の実をほお張って
口の周りを紫色にしていたことを思い出します。
小学校では蚕を育て、一人一人が蚕の成長を観察し、蚕の一生を学んだことその時の
お蚕様の柔らかく、冷たい体の感触はいまでもしっかりと覚えています



そんな蚕を『お蚕様』と呼んで、蚕玉をお祀りして、大切にされていたことも思い出されます。

この南信州は絹を中心に栄えた文化が数多くあります。


その一つが茶の湯です。

「日本の衣」きものと縁は切れません。
きものを着ての所作や立ち振る舞、きものとの付き合い方の法則のようなものが
日本の文化に教わることがたくさんあります。



誰でも経験があると思いますが、若い時はどうしてか洋の文化に魅がちになります。


今、この年齢になって洋と和の違いが理解でき、外の文化を自国の文化になじませて
そこから新しいものを作り上げ、これこそが日本の文化は洗練されてきたということを
知ることができるのです。









2014年4月19日土曜日

きものは絹生地が命!


小紋染めのきもの、どんなきものも染の良さだけでなく、

使われている生地がどんな生地なのか?

ということが、たいへん重要です!

 
きものを選ぶ際に生地の見出しを確認することがとても大切です。

見出しにはこのような情報が示されています。

 

どこでだれに作られた生地なのか?

 
どのように織られているのか?

 
商品は保証されているのか?

 

スーパーで食料品などを購入する時と同じですね!

 

【久】の多くの染は『浜ちりめん』に染め上げています。

滋賀県長浜の『浜ちりめん』は、強くヨリをかけた横糸(強撚糸)を用い、
 
布を織るためにできるもので、そのヨリが戻ろうとすることで「シボ」ができます。

このシボ(さざ波のような生地上しわしわ「シボ」といいます)の高い重目の無地織物を
 
主体とします。

 
「一越ちりめん」「三越ちりめん」という種類があります。

 
【久】の小紋染めはこの「三越ちりめん」に染め上げます。

「三越ちりめん」は絹の光沢が増すとともに弾力性があるので、体になじみやすい布がで
 
きます。

また、「シボ」があることで、色に深みが出て落ち着いた高級感のある風合いに仕上がり
 
ます。

なめらかな絹に染められた、微細な文様の繰り広げる伝統美の世界を、ぜひお手にとって
 
味わって頂きたいと思います。

 

小紋の染めは「しごき染め」という方法で染められています。

しごき染めは裏まで染まることはなく、裏は生地の白色のままです。

 
そのため、単衣(ひとえ)や盛夏の駒絽(こまろ)などにお染めする際には「裏しごき」
 
といって、裏もお染めすることができます。

 
通常は表のお色の少し薄いお色を全体にお染めするのですが、裏にもこだわって小紋柄を
 
型付けすることができます

 

また、皆さんがよく御存じの『丹後ちりめん』も使用しています。

 
『丹後ちりめん』は平織地に文様を織り出した綸子などの紋織物を主体とします。

種類としては、シボの高い最高級の『一越ちりめん』、
 
『古代ちりめん』、縦糸横糸を撚糸の工程で変化させた『変わり織ちりめん』、絹の紡織
 
糸を使って織った『浜つむぎ』があります。

 
どの織のきものも生地が染の仕上がりを左右しますし、
 
きものを身につけた時の着心地の良さも違ってきます。

 

ぜひ、きものを選ぶときは、生地にも目を向けていただき、
 
もっとも、ご自分にふさわしいと思われるものを、選んでいただきたいと願っています。




2014年4月14日月曜日

NHK長野放送局「イブニング信州」で放送されました。

おはようございます!
南信州飯田市で日本のよき文化・小紋染の魅力を伝える 
中島です

4月11日(金)6時からの

NHK長野放送局の
「イブニング信州」という番組の


【わが町の自慢の一品】というコーナーで
創作染工房【久】の代表、
中島久雄が紹介されます。

江戸時代から、南信州の自然と共に地域産業として大きく貢献して
発展してきた、


きもの産業!
型染め小紋が出来上がるまでの工程をご紹介することで、
日本の文化、和の心を感じていただける機会をいただきました。

たくさんの方々にご覧いただきまして、応援のお電話もたくさんいただきました。

本当にありがとうございました。










2014年3月23日日曜日

ブックカバーのサンプルが出来上がりました。


「絹和紙プロジェクト」再始動~

 
以前ご紹介した、もみ紙の和紙と小紋染めの絹和紙素材の

ブックカバーのサンプルが出来上がりました。

 
このブックカバーの小紋染めの柄は「花鳥風月」の文字と「寿」が

 
ミックスした男物の羽織裏によく使われているものです。

 
もちろん女性の小紋の着物にも使われます。

 
着物だけでなく小紋柄はいろいろな用途に活躍できるデザインです!

 
和紙が厚口のものなので、少しごわついた感じですが

しっかりとした感触はGOODです。

 
 
絹の光沢と落ち着いたグレーの色合いと、和紙の質感にとても満足しています。

 
 
522日~24日に「花の里いいじま」道の駅で行われる展示会に

何点かサンプルを出品の予定です!!


詳しくはこちらをご覧ください。

http://kimono-komon.com/

 
 
 


 

2014年3月22日土曜日

男物羽織裏がモダン小紋柄になりました。


この時期に東京の取引先のお客様より、ご注文いただく

男物羽織裏

そして、春を先取りしたかのような、淡い明るい小紋の着物を

先日地色をしごきました。

 
 
しごきとは、地色を全体に色糊をのせて染めることを言います。

写真をご覧いただくとわかりますが、
 
しごきに使う色糊は容器に入っているときは、
 
濃くて染め上るまでは本当の色はわかりません。
 
色の配合は経験と勘がなせる職人の技です!
 
そして、昭和初期から受け継がれた伝統的な柄付です。

 
 
この伝統的な柄がとてもモダンに映るのはなぜでしょうか?

 
季節の色、
 
そして日本の伝統色、
 
日本文化が現代の私たちの心をゆさぶるからでではないでしょうか。
 
 
「小紋」とは現在は模様の大きさや密度に関わらず、

上下方向関係なく模様が入っている着物は総称して言われています。

「小紋」が男物の羽織裏に・・・・

と思われますが、
 
小紋柄には男女の区別なく使われる柄がたくさんあります。

 

次回からは【久】の小紋柄を紹介してまいります。

 

ご期待ください!