2014年4月19日土曜日

きものは絹生地が命!


小紋染めのきもの、どんなきものも染の良さだけでなく、

使われている生地がどんな生地なのか?

ということが、たいへん重要です!

 
きものを選ぶ際に生地の見出しを確認することがとても大切です。

見出しにはこのような情報が示されています。

 

どこでだれに作られた生地なのか?

 
どのように織られているのか?

 
商品は保証されているのか?

 

スーパーで食料品などを購入する時と同じですね!

 

【久】の多くの染は『浜ちりめん』に染め上げています。

滋賀県長浜の『浜ちりめん』は、強くヨリをかけた横糸(強撚糸)を用い、
 
布を織るためにできるもので、そのヨリが戻ろうとすることで「シボ」ができます。

このシボ(さざ波のような生地上しわしわ「シボ」といいます)の高い重目の無地織物を
 
主体とします。

 
「一越ちりめん」「三越ちりめん」という種類があります。

 
【久】の小紋染めはこの「三越ちりめん」に染め上げます。

「三越ちりめん」は絹の光沢が増すとともに弾力性があるので、体になじみやすい布がで
 
きます。

また、「シボ」があることで、色に深みが出て落ち着いた高級感のある風合いに仕上がり
 
ます。

なめらかな絹に染められた、微細な文様の繰り広げる伝統美の世界を、ぜひお手にとって
 
味わって頂きたいと思います。

 

小紋の染めは「しごき染め」という方法で染められています。

しごき染めは裏まで染まることはなく、裏は生地の白色のままです。

 
そのため、単衣(ひとえ)や盛夏の駒絽(こまろ)などにお染めする際には「裏しごき」
 
といって、裏もお染めすることができます。

 
通常は表のお色の少し薄いお色を全体にお染めするのですが、裏にもこだわって小紋柄を
 
型付けすることができます

 

また、皆さんがよく御存じの『丹後ちりめん』も使用しています。

 
『丹後ちりめん』は平織地に文様を織り出した綸子などの紋織物を主体とします。

種類としては、シボの高い最高級の『一越ちりめん』、
 
『古代ちりめん』、縦糸横糸を撚糸の工程で変化させた『変わり織ちりめん』、絹の紡織
 
糸を使って織った『浜つむぎ』があります。

 
どの織のきものも生地が染の仕上がりを左右しますし、
 
きものを身につけた時の着心地の良さも違ってきます。

 

ぜひ、きものを選ぶときは、生地にも目を向けていただき、
 
もっとも、ご自分にふさわしいと思われるものを、選んでいただきたいと願っています。




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